がんとつきあう(がん治療の副作用)医師に伝える症状のポイント 便秘の場合、医師は下剤を処方して便秘を改善するなどの対処を行います。そのためには、患者さん自身が便の硬さ、色、形状など、便の状態や症状をできるだけ正確に医師に伝える必要があります。その際のポイントを以下にまとめました。 便の硬さ、形状 排便があったら、必ず便の硬さをチェックしてください。簡単に「硬い・普通・軟らかい・下痢」と述べるだけでも伝わります。 便の異常 便の硬さや形状以外に、以下のような異常がないか注意しましょう。 便に血や粘液が混ざり、黒ずんだ便、赤っぽい便、灰白色の便が出る 形の整った便が出ない、または便が細くなった これまで便秘をしたことがないのに便秘をするようになった 何をやっても便秘が改善しない 肛門に強い痛みがあり便が出ない 血便は痔による出血と勘違いしやすいため、注意が必要です。痔による出血は赤い鮮血ですが、がんによる血便の場合は暗赤色の血液が便に混じったり、黒い血の塊が出たりします。 その他の症状 便の異常以外に、便秘が原因で以下のような症状が現れる場合があります。 腹痛、膨満感、食欲不振、吐き気などの腹部の異常 肌荒れ、ニキビ、シミなどの肌の異常 頭痛、めまい、肩こりなどの頭部の異常 腰痛 くさいオナラがやたら出る、口臭がくさい 生活習慣を変えていないのに太ってきた おなかにしこりがある 発熱 過度のストレスを感じる 特に、肛門から離れた部位にがんがある場合は、血便ではなく貧血や腹痛、腹部のしこりなどの症状が現れることが多いです。 上記の中で気になる症状があれば、遠慮せず医師に伝えましょう。 【監修】京都府立医科大学 呼吸器内科学 教授 髙山浩一 先生 更新年月:2022年11月 ONC46M001A