肺がんQ&A復帰後は、がんと診断される前のように働けますか?

がん治療では、身体的、精神的な負担のみでなく、治療の間に筋力や体力が低下することがあります※1。治療中に低下した体力はリハビリで回復できますが、体力や気持ちが治療前のように回復するまでには、ある程度の時間が必要です。変化した身体でどの程度働けるのかを確認するためにも、治療終了から職場復帰までには最低でも1ヵ月程度の助走期間、準備期間を設けましょう。

職場復帰後も、焦らずに段階を踏んでいくことが大切です。治療前の状態まで体力が回復し、自分の記憶にあるパフォーマンスで仕事ができるようになるには、1~2年かかることも少なくありません。最初は時短にするなど働き方を工夫しながら、「できること」を増やしていきましょう。

※1 日本肺癌学会編: 患者さんと家族のための肺がんガイドブック 2023年版 悪性胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む, 金原出版: 125, 2023

【監修】国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 サポーティブケアセンター/がん相談支援センター 副センター長 坂本はと恵氏

更新年月:2024年10月

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