治療方針を決める因子 非小細胞肺がん 小細胞肺がん 再発肺がんの治療法の選択再発再発とは、治療により目に見える大きさのがんがなくなったあと、再びがんがあらわれることをいいます。同じ再発であっても患者さんによって状況は異なるため、それぞれの患者さんに合わせて治療や対応の方法を決めていきます。薬物療法が難しい場合には、がんそのものではなく、症状を改善する治療(緩和医療、緩和ケア)を行って、患者さんが苦痛なく過ごせるようにします。非小細胞肺がんの再発※1前回の治療で薬物療法を行っていなかった場合には、薬物療法を実施します。一方、薬物療法を行っていた場合には、別の種類の治療薬が選択されます。非扁平上皮がんの転移・再発では、必ず遺伝子検査が行われ、効果の期待できる薬剤から使用していきます。全身状態が低下している場合は緩和ケアが優先されます。扁平上皮がんには、多剤併用療法が行われます。遺伝子検査は必須ではありませんが、遺伝子変異がみられる場合には分子標的薬が使用されます。非扁平上皮がんと同様、全身状態が悪化している場合には緩和ケアを優先します。小細胞肺がんの再発※1小細胞肺がんは抗がん剤(細胞傷害性抗がん剤)、免疫チェックポイント阻害薬による治療で縮小しやすいがんですが、再発・転移した場合には治療が難しいことがあります。再発時に使用する抗がん剤(細胞傷害性抗がん剤)には複数の選択肢があります。放射線療法が併用されることがあり、全身状態が低下している場合には、緩和ケアを優先します。※1 渡辺俊一, 大江裕一郎, 伊丹純ほか: 国立がん研究センターの肺がんの本,小学館クリエイティブ: 32-34, 2018関連リンク・肺がんの種類・肺がんの病期・肺がんの治療と副作用・遺伝子検査と肺がん治療【監修】近畿大学病院 がんセンター 特任教授 中川和彦 先生更新年月:2024年10月ONC46O030B 小細胞肺がん