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がん患者入門~入院・手術 看護師さんを頼ってみよう!

がんの入院中、最も身近にいて、頼りになるのが看護師です。忙しそうだからと言って遠慮せずに頼るべきところは頼りましょう。

看護師さんに相談する

看護師の男性と女性

毎日、定期的に様子を見に来てくれて、入院中、最も顔を合わせるのが看護師です。ただ、忙しそうな様子に、つい遠慮してしまう患者さんは多いでしょう。でも、「聞いてみる」「言ってみる」ことで、身体的にも精神的にも楽になれることがあります。看護師も皆さんのお役にたてることで仕事のモチベーションがあがることがあります。

ナースコールは我慢しないで

看護師に来てほしいときに押すのがナースコールですが、意外とタイミングが難しく、押しづらいものです。なかには、痛みや何となく調子が悪い日があったけれどナースコールを押せずに我慢していたら「もっと早めに押してくださいね」と言われたという患者さんもいます。

ナースコールは「緊急事態のときだけ」ではありません。特にがんの手術後は体が思うように動かせないために、自分ではできないことは多々あります。無理をして転倒したり、ケガをしたりすることのないよう、遠慮せずにナースコールを押しましょう。看護のプロならではのアイデアを教えてくれることもあります。たとえば、横になっているのがつらくて看護師に相談したら、形やサイズの違う枕を持ってきてくれて楽になったという人もいました。テーブルなども、いろいろな種類があります。とりあえず「言ってみる」「聞いてみる」ことが大事です。

看護師さんとは「ありがとう」でコミュニケーションを図ろう

「ナースコールが押せなかった」がん患者さんがいる一方で、「何度も押してしまって、その都度来てくれたけれど対応が冷たかった……」という経験をしたがん患者さんもいるようです。忙しい仕事のなかで、なるべく気持ちよく対応してもらおうと思ったら、普段からのコミュニケーションが大事です。

まずは、挨拶。そして何かをしてもらったら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。あたり前のことですが、入院しているときは何となく言いにくい言葉かもしれません。あるがん患者さんは、連休中にケアをしてくれた看護師に「連休なのに大変ですね。いつもありがとうございます」と伝えたら、それ以来、会話が弾み、心なしか対応も良くなったそうです。身近な頼れる存在として、良い人間関係を築きましょう。

「ありがとう」と伝える、「看護師さん」ではなく名前で呼ぶなど、ちょっとした工夫で印象は変わります。

入院中は看護助手、清掃スタッフも身近な存在

看護師と間違われやすい職種に、看護助手があります。食事の配膳やシーツの交換、汚物の交換など、身の回りのお世話をしてくれる存在です。がん患者さんにとっては、何を看護師に頼み、何を看護助手に頼むべきかわかりにくいかもしれません。あまり気にせず、まずは聞いてみましょう。もし看護助手ではできないことであれば、看護師に伝えてくれるはずです。ちなみに、ナースコールを押すべきか悩んだときに、通りかかった看護助手に相談したら、代わりに呼んでくれたという患者さんもいました。

また、看護師、看護助手以外でほぼ毎日顔を合わせるのが、清掃スタッフです。医療者ではないからこそ、病気のこと以外の世間話もできますし、多くの患者さんの入院生活を見ているので、使いやすい机、枕など、生活の工夫を教えてくれることもあります。

【監修】福島県立医科大学 腫瘍内科学講座 主任教授 佐治 重衡 先生

更新年月:2024年11月

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