肺がんを学ぶ肺がんの種類

肺がんの分類

検査や手術で採取したがんの細胞や組織を顕微鏡で調べると、がん細胞やその集団の形に違いがあり、いくつかの種類に分類することができます。これを“組織型”と呼びます。

肺がんの組織型は、大きく「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分けることができ、非小細胞肺がんはさらに「腺がん」「扁平上皮(へんぺいじょうひ)がん」「大細胞がん」などに分けることができます。

肺がんの分類※1

■非小細胞肺がん

組織分類多く発生する場所特徴
腺がん肺野
  • 肺がんのなかで最も多い
  • 症状が出にくい
  • 遺伝子検査で異常を認めるものがある
扁平上皮がん肺門(肺野部の発生頻度も高くなってきている)
  • 咳や血痰などの症状があらわれやすい
  • 喫煙との関連が大きい
大細胞がん肺野
  • 増殖が早い

■小細胞肺がん

組織分類多く発生する場所特徴
小細胞がん肺門・肺野ともに発生する
  • 増殖が速い
  • 転移しやすい
  • 喫煙との関連が大きい

掲載図監修:近畿大学病院 がんセンター 特任教授 中川和彦 先生

肺がんの過半数を占めるのが腺がんで、次に扁平上皮がんが多くみられます(約3割)。小細胞がんは約1割です※2。

非小細胞肺がん

腺がん※1-3

病巣は肺の奥で、形が腺組織に似ているため、このような名称で呼ばれます。喫煙の習慣がない人や女性に多く認められ、肺がんの過半数を占めています※1-3。

肺がんのなかでも最も発生頻度が高く、進行すると、咳、痰、喘鳴などがみられます。

扁平上皮がん※1-3

肺の中の扁平上皮細胞に発生します。喫煙者に多く認められ、気管支に近い部分の肺門部に発生します。肺がんの約3割を占めるがんです※1-3。

肺の入り口に近い太い気管支に発生した肺門型(中心型)肺がんです。咳、血痰、胸部痛が認められることが多く、進行に伴い、息切れ、呼吸困難などがあらわれます。

大細胞がん※1

非小細胞肺がんのなかでも頻度が低いがんです。肺の末端近くに病巣ができるため、症状が現れにくいのが特徴です。進行が速く、小細胞肺がんと同じような性質を示すものもあります。

小細胞がん

小細胞がん※1,4

病巣が肺門部にでき、増殖が速く、再発や転移をしやすいがんです。小細胞がんは肺がんの約1割を占めます。増殖が速く、再発や転移をしやすいがんです。比較的早い段階で、脳、リンパ節、肝臓、骨などに転移します。喫煙者に多く認められます。

【出典】

※1 渡辺俊一, 大江裕一郎, 大熊加惠ほか: 国立がん研究センターの肺がんの本改訂新版, 小学館クリエイティブ: 10-11, 18-19, 2025

※2 日本肺癌学会編: 患者さんと家族のための肺がんガイドブック 2025年版 胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 肺がんについて Q53, 金原出版: 134-135, 2025

※3 国立がん研究センター がん情報サービス 肺がん 肺がんについて
https://ganjoho.jp/public/cancer/lung/about.html (2026/6/4参照)

※4 日本肺癌学会編: 患者さんと家族のための肺がんガイドブック 2025年版 胸膜中皮腫・胸腺腫瘍含む 小細胞肺がんの治療 Q72, 金原出版: 172-173, 2025

【監修】近畿大学病院 がんセンター 特任教授 中川和彦 先生

更新年月:2026年10月

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